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頭皮の神経痛。 [医学・医療短信]

頭皮にもある神経痛。ピリピリした痛みは頭皮神経痛の場合も


洗髪やブラッシングがとても痛い、髪の生えぎわや額にピリピリと痛みを感じる…といった経験はありませんか?

頭皮などに感じる電気が走るような鋭い痛みは、頭皮神経痛の可能性があります。

「神経痛」と聞くと手足や関節などを思い浮かべるかもしれませんが、頭皮にも神経痛は起こります。

神経痛とは

神経痛は末梢神経(まっしょうしんけい)が圧迫されたり、炎症を起こしたりすることで起こる痛みの総称です。

「末梢神経」は、脳や脊髄などの中枢神経から全身に広がっていて、脳の命令を手足に伝達する、反対に感覚器官や皮膚などで得た情報を脳に伝える、という役割をしています。

神経痛を身体の部位別にみると、「三叉(さんさ)神経痛=顔面」、「肋間(ろっかん)神経痛=胸」、「坐骨(ざこつ)神経痛=腰」などがよく知られています。

この神経痛の症状が頭部にでた場合「後頭(こうとう)神経痛」あるいは「頭皮神経痛」と呼んでいます。

頭皮神経痛の症状

頭皮神経痛は、後頭部や頭頂部にピリピリ、ジンジンといった痛みを感じます。

目の奥の痛みやめまいといった症状がでる場合もありますが、一般的には頭の表面のピリピリとした痛みと、シャンプーやブラッシング時の痛み、ドライヤーの風が異様に熱いなどの症状が特徴です。

ほかの神経痛と同じように、突発的に鋭い痛みが現れ、本人はすごく痛がりますが、しばらくすると痛みは消えます。

頭皮神経痛の原因

頭皮神経痛の原因は生活習慣ではないかといわれ、次のような点が指摘されています。

姿勢が悪くて骨格がずれて、身体に負担をかけている

睡眠不足でストレスが生じている

ビタミンやミネラルなどの微量栄養素が不足し疲労が蓄積されている

背骨が凝ったり歪んだりしている

騒音、気候の変動、大気汚染などの外的ストレスにさらされている

仕事や人間関係のストレスが昂じている

頭皮神経痛の対策

今のところ治療法は確立されていませんから、鎮静剤の服用といった対症療法か、痛みが鎮静化するのを待つ以外にありません。

ストレスや生活習慣が痛みの原因になると考えられていますので、生活習慣の見直し、ストレス発散・回避など、「予防」を心がけることが大切になります。

具体的には次のようなことです。

姿勢を悪くしない、長時間同じ姿勢でいつづけない

肩凝りや腰痛を治す

急激な運動によって発症しないように気をつける

騒音や大気汚染などの外的ストレスに対し、環境を変えることも考える

人間関係や長時間労働など仕事のストレスは上手に発散する。もしくは、相談をして状況を変えるように努める

栄養に偏りのないバランスよい食生活を心がける

質の良い十分な睡眠を習慣とする

オン・オフのけじめをつけリラックスする時間を確保する

ものごとに取り組む際、必要以上に悲観的にならないようにする

頭皮神経痛ではない別の病気の可能性

頭部が痛む、という症状は頭皮神経痛に限りません。

頭皮の「ヒリヒリ、ちくちく」という痛みは、乾燥によるかゆみなどが起因しているかもしれませんし、頭の奥の方がズキズキ痛む「頭痛」もあります。

注意しなくてはならないのは、専門的な治療が必要となる重要な病気が隠れているケースです。

たとえば、脳梗塞やくも膜下出血などが挙げられます。

痛みが生じていて、痛みのほかにも手足のしびれや嘔吐などの症状があるときは、すみやかに医療機関を受診してください。

頭部の痛みを自己判断すると、危険な場合もあります。

やさしい頭皮ケアを!

頭皮神経痛が出現すると、新陳代謝が低下して頭皮が硬くなるため血液の循環が悪くなります。

髪に栄養がゆきわたらなくて抜け毛につながることもあります。

しかし、痛くてブラッシングやシャンプーなど、頭皮ケアにも支障がでますから、老廃物が溜まりやすい状態である点にも留意しましょう。

刺激を与えないで丁寧に頭部をケアすること、そして冷たい外気や紫外線などから頭皮を保護すること、さらに乾燥にも気を配りましょう。

執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師)
医療監修:株式会社とらうべ


タグ:頭皮神経痛
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耳かきでカビ [医学・医療短信]

 耳かき&イヤホンの長時間使用で「カビ」が! 鼻毛を抜くと「毛嚢炎」に!?

「耳かきのしすぎで耳の中に炎症を起こす人が増えている」と警鐘を鳴らすのは、金沢医科大学の鈴鹿有子教授。

「炎症が起こると痒くなり、さらに耳かきする回数が増え……という負のスパイラル。

 炎症が慢性化すると、耳の中にカビが生えてきてさらに強い痒みをもよおします。

 ちなみに、イヤホンの長時間使用も、耳の中に湿気がこもるので、カビの原因になりやすいですね」

 耳かきをしすぎた結果、「耳が尋常じゃなく腫れ上がり、膿が出てきた」と話す男性(42歳)は、病院で精密検査を受けたところ「耳から感染した緑膿菌が全身に回っている」と診断された。

 免疫が低下すると、髄膜炎をはじめ死に至る例もある。

 鼻のケアによるトラブルも多い。

「飛び出た鼻毛を切るのは問題ないですが、抜くのは×

 毛根から侵入した細菌に感染すると『毛嚢炎』になります。

 ニキビ状のものが鼻の穴にでき、悪化すると強い痛みや発熱を伴います」(鈴鹿教授)

 花粉症の季節など鼻うがいを実践している人は多いだろう。

 だが、使う溶液も選ばないと逆効果で、むしろやりすぎはトラブルのもと。

「鼻うがいの回数が増えるうちに、『何か耳が詰まった感じで気持ち悪いな』と感じるようになり、耳鼻科に行ったら急性中耳炎と診断されました。

 1か月ほど 通院して一度は回復しましたが、冬場にちょっと体を動かす作業をすると症状が再発。耳の中がこもるような不快感で仕事にならず……。耳管障害と言われ、長 引くのでまいっています」(54歳・男性)

 耳垢や鼻毛には、刺激物の侵入防止や保湿といった、大切な「カーテン効果」がある。

 過度なケアは、体を無防備化させるのだ。

<やりすぎ厳禁ワースト5>

1位:耳かき

2位:イヤホンつけっぱなし

3位:鼻毛を抜く

4位:鼻うがい

5位:点鼻スプレー

【鈴鹿有子教授】

金沢医科大学耳鼻咽喉科学教授。WHOジュネーブ本部事務局の難聴予防課担当などを経て現職。専門は聴覚、耳鳴り、めまい、耳手術ほか

日刊SPA!
取材・文/江沢 洋 中村未来 古澤誠一郎

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風邪とビタミンC=2 [医学・医療短信]

ビタミンCは、「ビタミン博士」として有名なライナス・ボーリング博士が、

「風邪をひいたと思ったら、ビタミンCの錠剤(500mg)をすぐ飲む。さらに2時間おきに飲めば風邪は治る。また、毎日グラム単位で摂取すれば、風邪にはかからない」と発表したら、すぐに世界中の話題となりました。

 日本人は元来「風邪は万病の元」などと言って、風邪に対して非常に神経質。

 その風邪がビタミンCを飲めば治るし、日ごろから飲んでいれば予防にもなると言われてしまえば、もうビタミンCへの信頼度は急上昇。

「風邪にはビタミンC」は定説になりました。

 しかし、実際にはビタミンCの錠剤を習慣的に飲んでいる人も風邪にかかります。

「ビタミンCを飲んだら風邪が治った」という人も多いのですが、詳しく調査すると「症状が軽くなった」とか「早く治った」ということでしょう。

 それもいわゆる「プラセボ(偽藥)効果」だと言われています。

 重要なのは「ビタミンC摂取」と「ビタミンCの錠剤摂取」は違うということ。

 みかんを食べることと、ビタミンCのサプリメントを飲むことでは、効果が違うのです。

 サプリメントのビタミンCは合成アスコルビン酸で、天然のビタミンCに比べると吸収率は5割近くもダウンします。

 そして私たちがみかんやレモンを食べるとき、その食品が持っている他の栄養素も摂取しています。

 とくに野菜や果物に含まれるポリフェノール類には、免疫力をつける成分が豊富に含まれているのです。

 ビタミンCが豊富に含まれている食品を食べるのは確かに効果的ですが、てっとり早くビタミンCの錠剤だけ飲んで、同じ効果を期待しても、それはまったくもって無理というものです。

 つまりビタミンCのサプリメントだけ飲んでいても、風邪の予防にも治療にもならないのです。

 あくまでサプリメントは補助的なもの、天然ビタミンには及びません。

 風邪をひいたら、まず大切なのは休養と睡眠、そしてバランスの良い食事。

 なぜなら風邪は体力を消耗するので、たんぱく質をしっかり摂る必要があるから。

 そしてたんぱく質を代謝するビタミンとミネラルも重要。それらを踏まえたバランス良い食事を心がけることが重要です。

 また、水分も奪われがちなので、水分補給も欠かせません。

 果物&野菜を食べ、そこにビタミンCのサプリメントを補給しておけば、風邪対策は万全ですね。
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風邪とビタミンC [医学・医療短信]

風邪とビタミンC

 風邪がはやる季節。

「ビタミンCが効く」とよく聞くが、本当だろうか。

 約130カ国の4万人近い専門家が参加する学術ボランティア組織「コクラン」によると、こうだ。

「1日0・2グラム以上のビタミンCを普通の人が常に摂取していても、風邪にかかる率は低下しないが、症状が続く期間は短くなる。

 ただしかかった後に摂取しても、期間は短くならない」

 コクランは1992年に英国で発足。

 日本組織の代表の森臨太郎医師は「医師の経験に頼った医療に対し、コクランは質の高い論文を統合し解析する『レビュー』で客観的で信頼できる医療情報を示した」と話す。

 風邪とビタミンCは延べ約70件の研究を基にした。 

 「医療大国なのに不確かな医療情報が横行している。一般の人にもコクランの認知度を高め、改善したい」と森さんは意欲を示す。

 公開されている内容は専門的で歯ごたえがある。でも簡単に「ガッテン」できないくらい複雑で奥が深いと知るだけでも読む価値がある。

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休日の寝だめの是非 [健康小文]

休日の寝だめで体内時計が…!

「社会的ジェットラグ」にご用心

平日はいつも睡眠不足気味だと感じているあなた。

休日に「寝だめ」をして解消しようと考えることはありませんか?

「社会的ジェットラグ」は、そんな人が陥りやすい症状です。

ジェットラグとはご存知、時差ボケのこと。

海外旅行などで経験済みの方は多いでしょう。

しかし、日常生活においてもこれと似た状態になる可能性があり、健康に悪影響を及ぼすとして注目されています。

社会的ジェットラグとは?

「社会的ジェットラグ」とは、不規則な生活などによって、時計に管理される社会的な時間と、生体リズムによる生物時間との不一致から生じる不調です。

たとえば、平日は仕事や学校、家事などの制約により規則正しい生活を送ります。

しかし、週末になると夜更かしをする、あるいは寝だめをするなど、平日と休日の睡眠時間にズレが生じます。

それがきっかけとなって体内時計が乱れ、時差ボケのような症状を引き起こすというわけです。

この概念は、ローネンバーグ教授率いるミュンヘン大学の研究チームが2006年に提唱しました。

社会的ジェットラグと健康リスク

三島和夫氏(国立精神・神経医療研究センター、睡眠学の専門家)によると、睡眠不足が借金のように重なって慢性的な寝不足になっている「睡眠負債」と、体内にあるたくさんの体内時計間の同調性に乱れが生じる「内的脱同調」とが生じることで、次のような健康リスクが考えられるといいます。

短期的:眠気やパフォーマンスの低下

中期的:記憶、学習、代謝、免疫などの精神・身体機能障害

長期的:気分障害や生活習慣病のリスク増大

また、海外でも同じような研究結果が2015年に発表されています。

ピッツバーグ大学のウォン氏の研究チームによると、社会的ジェットラグのある人は体格指数(BMI)やウエスト周りが大きく、コレステロール値も高いという傾向が見られたそうです。

いわゆるメタボリックシンドロームになりやすい状況ということです。

また、インスリン抵抗性が高く糖尿病予備軍と判定された人も多かったといいます。

こうした生活習慣病のリスクがあるということは、やがては心筋梗塞や脳血管障害といった心血管系疾患を招きかねないと指摘しています。

子どもの健康も損ねる!

社会的ジェットラグは大人だけでなく、子どもへの影響も懸念されています。

小学校5年生から高校3年生まで2万人を対象にした調査では、生活パターンが「夜型」の子どもは、体調不良や風邪をひきやすい、朝が不機嫌などの不調が多かったという結果がでています。

「早寝早起き」の子どもが一番健康的というのは、当たり前かもしれませんけれど、改めて普遍的な真実ということを実感しますね。

社会的ジェットラグの予防

次のような社会的ジェットラグへの予防策が、ピッツバーグ大学医学部から提起されています。

どれも睡眠障害予防として基本的な項目です。

規則正しい生活によって快眠を!

適度な運動で快眠を!

夜遅くに食事をしない!

入浴で深部体温を上げよう!(快眠のため)

朝、太陽の光を浴びて体内時計を整えよう!

夜型の生活や睡眠時間が短いというのは、いわば自己管理の範疇で匙加減によります。

体質的・習慣的に社会的ジェットラグに陥らないためには、自身でコントロールすることです。

しかしその一方で、環境的な要因についても専門家が警鐘を鳴らしています。

たとえば、シフト勤務や長時間通勤、夏季の朝型出勤など勤務形態による問題です。

国内の働く世代の30%以上が6時間以下の短時間睡眠者であり、原因は長時間労働や通勤事情などによることを考慮するよう指摘されています。

働き方改革推進にあたっては、社会的ジェットラグという視点から考える必要もあるでしょう。

【参考】
・第113回日本内科学会講演会 三島和夫『社会的ジェットラグがもたらす健康リスク』

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肺炎球菌 [医学・医療短信]

 高齢者がインフルエンザにかかると、肺炎を併発しやすい。

 それにはインフルエンザウイルス自体が肺に広がるウイルス性肺炎と、肺炎球菌などインフルエンザウイルスとは無関係の細菌が肺に広がる細菌性肺炎がある。

 後者のほうがずっと多い。

 インフルエンザ肺炎の合併細菌を調べたデータを見ると、断トツに多いのが肺炎球菌で53%を占める。

「インフルエンザが猛威をふるって、肺炎を併発して亡くなる人が激増するとき、その大半は肺炎球菌肺炎だといっていいでしょう」と、金沢実・埼玉医大呼吸器内科教授は話した。

 肺炎球菌は、健康な人でも40~60%は鼻やのどなどにもっていて、通常は無害だが、免疫力が弱くなると、口の中の細菌が肺に入って肺炎や気管支炎、中耳炎などを引き起こす。

 だから肺炎を防ぐには、風邪をひかないこと、夜寝ている間に口の中の細菌が肺に入らないようにすること、この二つが肝心だ。

 健康な人が起きているときは、喉頭から5センチ下のほうには、ほとんど菌がいないが、眠っている間は、起きているときとは呼吸のしかたが変わるので、気道に陰圧(内部の圧力が外部より低い状態)が生じ、口の中の菌が気管にふっと吸い込まれてしまう。

 それを防ぐには、寝る前に歯をみがきうがいをし、口の中を無菌状態にするのが第一のポイントだ。

 顔をあおむけて喉の奥まで洗ううがいを3回やれば口の中も、喉頭もほとんどきれいになる。


タグ:肺炎球菌
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高齢者の肺炎 [医学・医療短信]

 肺炎の症状は、熱が出る。

 ときには高熱が出て寒けが起こる。

 せきやたんが出る。胸が痛い。

 風邪と似ているところもあるが、胸が痛いという点が違う。

 だから熱が高くて、胸が痛いと、医師は肺炎を疑う。

 ところが、高齢者の肺炎では、そうした症状がなかなか出ない。

 なにかとてもだるいという体の倦怠(けんたい)感と、食欲がないというだけの症状で肺炎だった例が30%ぐらいある。

 そのため発見が遅れて、治療が後手になるのが、高齢者の肺炎を重くする理由の一つになっている。

 高齢者の肺炎の症状が出にくいのは、体の反応が弱いからだ。

 年をとると特に痛みの感覚が鈍くなる。

 肺炎だけではない。

 高齢者の心筋梗塞は痛みがないか、ごく弱いことが少なくない。

 無痛性心筋梗塞という。

 高齢者の肺炎は、高熱も出ない。

 せいぜい37度台の微熱のような熱が出る程度だ。

 要するに体の反応が鈍いので発病がはっきりしない。

 しかし、それは病気の進行がゆっくりだということではなくて、病気自体は進行している。

 お年寄りがぐったりしているようなときは、ぜひ早めにお医者さんへ──

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隠れ1位 [医学・医療短信]


 抗生物質ができて、肺炎で亡くなる人はずいぶん減った。

 それでも肺炎は、がん、心臓病、脳卒中に次ぐ日本人の死因4位であり、高齢者の場合、病理解剖で死亡の直接の原因を調べると、肺炎が最も多い。

 例えば脳卒中で倒れて入院治療中に亡くなったが、実は肺炎を併発し、そのために死亡したといった例がとても多く、高齢者の死因の隠れ1位といわれる。

 肺炎は依然、きわめて危険な病気なのだ。

 肺炎を防ぐには、どうしたらいいか。

 まず第一に風邪をひかないこと。

 常識的なことだが、なるべく人ごみに出ないようにする。

 外出のさいは寒くない服装をし、マスクをする。

 帰宅したらうがいをし、手を洗う。

 栄養のバランスのいい食事をして、睡眠を十分とる。

 もし風邪をひいても全身の状態がよければ、普通の風邪ですんで肺炎にはならない。

 なぜか?

 肺炎のような感染症は、ホスト・パラサイト・リレーションズ(宿主─寄生体関係)といって、病人の体そのもの(宿主)と、それに寄生する病原体との力関係で、重くもなるし、軽くもなるからだ。

 高齢者の肺炎の死亡率が高いのは、寄生体(ウイルスや細菌=パラサイト)の側に問題があるのではなく、その人の体(宿主=ホスト)のほうの要因による。

 肺炎を乗り切った人と、死亡した人を調べた臨床報告「老年者の肺炎100例」を見ると、亡くなった人たちには、

 1 脱水症状のある人

 2 腎臓や肝臓の機能が低下した人

 3 意識障害(意識がもうろうとなる)が出た人がとても多い。

 だから肺炎だけを治療の目標にするのではなく、全身状態をよくしなければ肺炎は治らない。

 肺炎を防ぎ・治すためには、要するに老化現象が進まないように日ごろから規則正しい活動的な生活をすること─と、老年学の大家は話した。

 普段から健康に気を配って体調を整えておくことが大切だ。

 もう一つ、肺の健康のために大切なことは深呼吸だ。

 普通の呼吸では、肺が完全にはふくらまない。深呼吸で肺を十分ふくらませると気管がリラックスし、肺がまんべんなく活動する。

 朝晩、日中、思いつくたびに深呼吸をしよう。

 ある呼吸器内科の専門医は、

「おやつ代わりに深呼吸を─」と話した。

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肺と肺炎 [医学・医療短信]

肺と肺炎

 インフルエンザや風邪で最も怖いのは肺炎を併発することだ。

 インフルエンザによる死亡例の90%以上は肺炎死だ。

 特に気をつけなければいけないのは、高齢者と幼児。

 肺炎になっても自覚症状が乏しく、あっという間に重症になる。

 熱が高くならない、セキやタンもあまり出ない、呼吸が苦しいとも訴えないが、顔だけ赤い。

 ぐったりしてしまう。食べない─といった例が多く、いきなり意識障害が起こることもあるという。

 そうなる前に早く気づいて受診しよう。

「肺炎は老人に安らかな死をもたらす最後の友だ」と言ったのは、近代内科学の父、ウイリアム・オスラーだ。

 ま、いずれはそれを望むとしても、なるべくならずーっと先延ばしにしたいものだ。

 肺の最も大切な役目は、空気の中の酸素を血液中に取り入れ、血液中の炭酸ガスを吐き出すことだが、吸い込む空気の中には病原菌がいっぱい混じっている。

 そこへもってきて肺には、全身から心臓に戻った、汚れた(栄養豊富な)血液が、そのまま入ってくる。

 病原菌の繁殖にはもってこいの環境だ。

 繁殖し始めた病原菌を追い出そうと、白血球など体の防衛軍が集まってきて、戦争(炎症)が起こるのが、肺炎だ。

 エックス線写真にはそこは真っ白に映る。

 が、ごく初期の肺炎はエックス線にはまだ影が出ない。

 聴診器のほうがよくわかると、練達の内科医は言う。

「慣れた医者は、聴診器で肺の中の小さな特異な雑音をキャッチし、素早く病変を見つけます」

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前立腺がんと「肥満」 [医学・医療短信]

前立腺がん進行防止のキーワードは「肥満」

 社会の超高齢化や食生活の欧米化、前立腺特異抗原(Prostate specific antigen;PSA)による早期血清診断の普及によって前立腺がんは増加の一途をたどり、その増加率は全がん種の中で最も高い。前立腺がんの原因にはライフスタイルが密接に関係しているといわれ、中でも強力なリスク因子といわれるのが肥満だ。

 第12回日本性差医学・医療学会学術集会(1月19~20日)で、獨協医科大学埼玉医療センターの井手久満氏はコレステロールや肥満と前立腺がんの関係を解説し、機能性弁当やヘルスログの活用によるライフスタイル改善が進行予防に役立つことを指摘した。

 "できる男"の鍵を握るテストステロン!?

 講演の冒頭、「テストステロンという物質が"できる男"の鍵を握る」と井手氏は切り出した。

 テストステロン値が高い男性は低い男性と比べて、より投資の利益率が高い、よりイケメンが多い(「どの顔が好きか」と示して女性に選んでもらうと、人気のあった写真の男性はテストステロン値が高かった)、

運動能力がより高い、陰茎がより長い...というような、さまざまな疫学データがあるという。

 それならば、"できる男"を目指してテストステロン値を高く保てたらよいが、残念ながらそう、うまくはいかない。

 テストステロン値はライフイベントに大きく左右されるのだ。例えば、男性が恋に落ちるとテストステロン値は低下する。

 恋愛が深まり、イベントが進むに従ってテストステロン値はさらに低下していく。

 婚約の段階ではとりわけ急激な低下が観察されるという。

 父親になると、ますますテストステロン値は低下する。

 子供が生まれた後に低下したテストステロン値は徐々に回復してくるが、3年後に至っても、生まれる前より低値のままだ。

 その上、子供に添い寝をする父親では、テストステロンがさらに低下することが示されている。

 「イクメンは精巣が小さい」というフィリピンからの報告もあったという。

 そして、テストステロンの分泌は加齢に伴って低下する。

 その結果現れる種々の症候は「加齢男性性腺機能低下症候群(LOH症候群)」とされており、患者数は600万人と推定されている。


コレステロール値高値は前立腺がんのリスク因子

 続いて井手氏は、講演の本題である「肥満・テストステロン値の低下と前立腺がん」の解説を行った。

 肥満人口の増加が世界的なトレンドとなっている中、「前立腺がんと肥満に関する論文数は、近年非常に増えている」と同氏は言う。

 幾つもの科学的検証により、メタボリックシンドロームを含めた肥満は、前立腺がん発症・死亡のリスク因子であることが明らかにされた。さらに、肥満度と悪性の前立腺がん発症率が相関し、またコレステロール値が高いほど前立腺がんの罹患率が高くなることが国内外から報告されている。

 同氏が所属する施設では、前立腺の生検を受けた患者351例をがん転移の有無により2群に分け、BMI、コレステロール値、PSA値、テストステロン値などを調べた。

 PSA値、コレステロール値ともに、転移のない群に比べて転移のある群で統計学的に有意に高かった。多変量解析によっても、コレステロール高値が前立腺がん転移に関与することが示されたという。

がん悪化の原因物質を自らつくり出す骨転移巣

 肝臓で産生されるコレステロールは、脂肪肝などの原因になるといったイメージが強いが、実は組織当たりの含有量は肝臓に比べて、前立腺組織で3~6倍に上るという。

 コレステロールは前立腺組織に多く蓄積されるのだ。

 そして、正常前立腺、前立腺肥大症、前立腺がんを比較すると、前立腺がんが最もコレステロール含有量は高い。

 ここで井手氏は驚くべきデータを示した。

 前立腺がん患者におけるがん組織中のコレステロール含有量を調べたところ、がんの原発巣よりも転移の起きた骨でのコレステロール濃度の方が高かったという。

 前立腺がんの骨転移巣では、コレステロールの合成・吸収に関わる酵素が発現し、コレステロールが産生されているためである。

 それどころか、悪性の前立腺がんではコレステロールを取り入れ、担体蛋白やミトコンドリアを通じてテストステロンを合成している。悪性の前立腺がんが、増悪するためのエネルギーを自らつくり出している状況を「まるで悪性前立腺がんはハイブリッドカーのようだ」と、同氏は例えた。

 テストステロン低値が悪性前立腺がんに関与

 肥満によりテストステロン値が低下した環境では、悪性の前立腺がんを発症しやすいといわれているが、井手氏も自身の経験からそうした印象を持つ。

 同センターで前立腺がんの治療を受けた患者のテストステロン値を調べたところ、肥満度の高い患者ほどテストステロン値が低かった。

 同氏らは、手術支援ロボットda Vinci S サージカルシステムを導入して、周術期成績の向上を目指しているが、これを用いて手術を行っても、テストステロン値の低い患者では精囊浸潤、術後の再発、断端陽性、グリソンスコアが高いといったケースが少なくない。

 同様の報告は、多くの施設から報告されているという。

 そこで同氏らは、術前に悪性度の高い前立腺がんを予測するノモグラム(計算図)を作成した。

 例えば、68歳でPSA値が9ng/mLとグレーゾーン、FSH(卵胞刺激ホルモン)値が15mIU/mLといった患者の情報をインプットしていく。

 すると、テストステロン値が540ng/dLと正常な場合では悪性(グリソンスコアが7以上)である可能性は18%、一方テストステロン値が250ng/dLと低ければ悪性である可能性は80%と示されるといった具合だ。

がん悪化の予防にヘルスログを生かした生活改善を!

 それでは、前立腺がんの悪性化を防ぐ手立てはあるのか。

 この問いに関連して、井手氏はProstate Lifestyle Trialを解説した。

 対象はPSAが4~10でグリソンスコアが7以下の93名。

 これまで通りの食生活と運動習慣を継続するコントロール群と、運動をしてイソフラボンを含むサプリを飲み、週末にはカウンセリングを受けヨガなどを行う生活改善群の2群に分け、2年間フォローした。

 すると、コントロール群では49名中13名(27%)で前立腺がんが進行し、手術やホルモン治療、放射線治療などなんらかの治療介入が必要となったが、生活改善群で治療介入が必要となったのは43名中2名(5%)であった。

「生活習慣を改善することが、がんの進行を止めるということが前立腺がんにおいて示された」と同氏はコメントを加えた。

 そこで、同氏らは肥満を防ぐための生活改善に注目し、ヘルスログシステムを開発した。

 腕に装着する活動量計で歩数を計測し、連動するアプリ(ヘルスログ)に食事内容を記録してヘルスログを取るシステムだ。

 毎日の体重と歩数は、グラフでの一覧が可能。写真で撮影された食事内容からおおよそのカロリーが計算されて表示されるが、手入力も可能だ。

 こうして毎日の食事内容を管理していくわけだが、

「将来的には食事内容に関して、管理栄養士からダイレクトメッセージを介して指導が可能なシステムにしたい」と、同氏は語る。

 このヘルスログを用いて、同氏は体重と食事の関係を検討した。

 用いたのは、農林水産省が開発に関わった「機能性弁当」。血糖値の上がりにくい米など、機能性を持つ農林水産物や食品を用いた弁当だ。

 試験の対象は大学事務系職員30名で、このアプリによって3カ月間の管理を行ったところ、十分なデータを取れた24名では統計学的に有意に体重、腹囲が減少していた-。

 体重減少はほぼないのに、体脂肪率が5%も低下したという例もあった。

 同試験ではコレステロール値は下がらなかったが、酸化ストレスのマーカーでがん患者の血中からも多く検出される8-OHdGが統計学的有意に低下していた。

 8-OHdGはDNA損傷のマーカーとしても知られていることから、「運動して良い食材を取ることが、DNAの傷を減らすといえるのではないか」と同氏はコメントした。

 最後に同氏は「医療機関が前立腺がんやメタボリックシンドロームと診断した患者さん、その予備群の患者さんに関わる方法として、ヘルスログシステムを役立てられないだろうか。

 特に今、注目しているのは企業との連携だ。例えば、社員食堂などで『がんのリスクのある人には、がんのリスクを低下させる弁当を』といったテーラーメイドな健康管理プログラムを構築していきたい」と締めくくった。

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